「この国の民主主義は形だけでいい」のか?

映画『新聞記者』を観た。
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感じたこと

 

*ラスト近くで多田が放った「 この国の民主主義は形だけでいいんだ」という一言が、 非常に印象に残った。現実とリンクしているし、「いいのか?」と問われているようで。

 

*圧力に屈することなく、正義を貫くのは、今のこの国では難しい。なんとかレンジャーのように守るべきもののために戦う者もいれば、守るべきものがあるが故に戦えない者もいる。大抵の人は後者なのかもしれない。大きな勇気を出さなくても、ほんの少しの正義感があれば真っ当な行動ができる「空気」が、今の日本にはないと思う。

 

*彼が、主人公の「杉原」(という名字)は「杉原千畝」 を連想させると言っていた。それを大学時代の先生に話したら、先生もそう思った、と。外務省だしね。私は全く気がつかなかった。

 

*映画を観ていて気になったのが「赤」。
吉岡のカーディガン、マフラー。街の灯り、信号。あらゆる場面で「赤」が目立つ。
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それと対比して、内調、杉原の周りは青白く薄暗い。色味が全くない。まるで新聞のように。
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*内調でひたすらにTwitterが更新されている映像と、バイクで新聞配達している映像も対比しているように感じて。デジタルとアナログ?でも、新聞も廃れたものじゃないなと思う。

 

*最後の終わり方はむずむずしたけど、町山さんがそれを言語化してくれていた。